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ビタミンEを摂り過ぎると、骨粗鬆症のリスクが上がる可能性があることがわかりました。


慶應義塾大学の竹田秀医学部特任准教授、伊藤裕教授らと、東京医科歯科大学、東京大学、大阪医科大学による共同研究グループの研究によりますと、適度なビタミンEの摂取はもちろん大丈夫ですが、度を過ぎた摂取は返って骨粗鬆症のリスクを上げる可能性があることがわかったとのことです。

以前こちらのページでもカルシウムの摂り過ぎは返って骨粗鬆症になる可能性が高くなる場合があることを書きましたが、今回はビタミンEもその可能性があるようです。

実験ではマウスを使ったのですが、大きく2つの段階でビタミンEの関与を発見したとのことです。

まず第一段階は、破骨細胞とビタミンEとの関係性についての実験です。
破骨細胞はこちらのページで詳しく解説しているように、骨の成分を吸収する細胞です。
骨の成分を吸収する結果、骨量が減ることになります。

実験では、ビタミンEを極端に減らしたマウスの骨を調べたところ、破骨細胞が小さくなっていたことがわかりました。

次にこの破骨細胞が小さくなっていたマウスの骨に、ビタミンEを加えたところ破骨細胞が巨大化し、骨を吸収する作用が増えたそうです。

この2つのことから、ビタミンEが破骨細胞の活動を活性化しているとわかったのですね。

次に研究チームでは、普通の餌と人が摂取る量のビタミンEを加えた餌との2種類の餌を別々のマウスに8週間与えたそうです。

その結果、ビタミンEを加えた餌を食べたマウスでは、破骨細胞の活動が活発化して骨粗鬆症になったとのことです。

人にとっては通常の量のビタミンEですが、体重がはるかに軽いマウスにとっては間違いなく過剰のビタミンEになります。

つまりこのことから、人でもビタミンEの過剰な摂取は骨粗鬆症になるリスクが増す可能性があることがわかったのです。

ただ、サプリメントなどに書いてある適量を守れば安全だそうですので、適量をきちんと摂ることが大事ですね。

ちなみの厚労省が定めた上限は800〜900mg/1日で、通常の摂取だとだいたい100mg/1日ですので、通常の摂取ではまず過剰摂取にはならないそうです。

<ソース元はこちら>
http://news.mynavi.jp/news/2012/03/06/060/