骨粗鬆症(骨粗しょう症) 解説と最新情報!! > 骨粗鬆症最新情報 > 骨粗鬆症の進行を抑えるのに役立つ遺伝子が発見されました。
骨粗鬆症最新情報骨粗鬆症の進行を抑えるのに役立つ遺伝子が発見されました。
東京医科歯科大と沖縄科学技術大学院大、松本歯科大の研究チームが骨粗鬆症の進行を抑えるのに役立つと思われる遺伝子を発見したそうです。
その遺伝子の名前ですが、「Cont3」という名前だそうです。
ではなぜこのCont3という遺伝子が骨粗鬆症の進行を抑えるのにかかわっているのでしょうか?
このサイトでも説明していますが、骨は骨を作る「骨芽細胞」という細胞と、骨を破壊する「破骨細胞」という細胞のバランスによって成り立っています。
つまり、非常に大雑把にいいますと
骨芽細胞の働き>破骨細胞の働き
だと、骨が増え反対に
骨芽細胞の働き<破骨細胞の働き
となったら骨が減る、いわゆる骨粗鬆症になるのですね。
さてこの破骨細胞はいきなり破骨細胞になるのではなく、その前の段階の細胞が、骨芽細胞から出てくる「RANKL」というたんぱく質を受け取って初めて破骨細胞になるのです。
つまり、破骨細胞は骨芽細胞からのたんぱく質を受け取らない限り、破骨細胞にはならないのですね。
この破骨細胞が骨芽細胞からのたんぱく質を受け取る部分を、専門用語で
「受容体」
といいます。
読んで字のごとくですね。
つまり、この受容体が多ければ破骨細胞が増え、骨粗鬆症になりやすくなり、少なければ破骨細胞が減り骨量が増えるという関係にあるのです。
今回この受容体の数をコントロールしている遺伝子が先ほどのCont3だということが分かったのです。
このCont3の働きがいいと、受容体の数を減らすので結果的に破骨細胞が減るということになります。
ですので、この受容体の数を調整する遺伝子の働きをコントロールすることで、破骨細胞の数をコントロールできるのではないかと考えられるのですね。
その結果、新しい遺伝子レベルでの新薬が開発される可能性が出てきたのですね。
具体的な実験では、骨粗鬆症になったマウスのCont3遺伝子の働きを弱めた(破骨細胞が増える)ところ、予想通り破骨細胞が増えて骨粗鬆症が進行したとの結果が出たそうです。
・参考元サイト