骨粗鬆症(骨粗しょう症) 解説と最新情報!! > 骨粗鬆症最新情報 > 感覚神経と、骨粗鬆症との密接な関係が明らかになりました。
骨粗鬆症最新情報感覚神経と、骨粗鬆症との密接な関係が明らかになりました。
慶應大などの研究グループが、骨の再生や骨代謝の調整などを行うことで骨量の維持という働きを、一般の感覚神経が関与していることを明らかにしました。
骨は、骨代謝という代謝作用によって常に破壊と再生を繰り返しています。
この、破壊と再生を適切に行うことで、骨が強く保たれるのですね。
骨の破壊が骨の再生より多い場合は、骨粗鬆症になるのですが、この骨代謝の調整等はどうやって行われているのでしょうか?
実はこれがすべて完全にはわかっていないのです。
最も有効な説は、ホルモンの一種が調整しているとされていますが、今回この研究グループがそのメカニズムの一部を解明したことになります。
研究の方法ですが、
・まず、セマフォリン3Aという、神経の伸長に関わる物質に着目
・このセマフォリン3Aが少ないマウスでは骨の細胞は正常。
しかし、骨密度が低下した結果、骨粗鬆症になった。
この現象をさらに詳しく調べた結果、
セマフォリン3Aが少ないマウスでは、感覚神経の骨への侵入が減少していた。
一方でセマフォリン3Aが正常のマウスでは、感覚神経の骨への侵入に異常がなかった。
このことから、感覚神経の侵入が低下すると、骨の再生能力が大きく阻害されるとかんがえられるのです。
今までの骨粗鬆症の治療方法は、骨が減少する、すなわち破壊を止めることが主流でした。
しかし、今回の研究結果で、感覚神経からのアプローチでの治療ができるかもしれません。