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骨粗鬆症になったらどんな薬を使うの?骨粗鬆症になったらどんな薬を使うの?
では、骨粗鬆症になったときには、どんな薬を使うのでしょうか?
その薬の名前と特徴を順に説明していきましょう。
- カルシウム剤
カルシウム剤は、歴史が最もながく、古くから使われてきた治療薬です。薬屋さんに置いてあるあの一般的なサプリメントですね。
カルシウム剤は基本的には食事でおぎなうものですが、現代社会の食生活ではなかなか十分なカルシウムを取れていないのも事実です。
カルシウムの不足分はサプリメントでおぎなうのがいいでしょう。カルシウムの大人1日の摂取量の目安は0.5g(500mg)〜0.6g(600mg)となります。
一般的な食事では0.3g(300mg)〜0.35g(350mg)は取れていますので、サプリメントでは0.2g(200mg)〜0.25g(250mg)を取れば大体十分だということになります。
カルシウムを含んだサプリメントはこちら
サプリメントリンク集
を参考にしてみてください。
- ホルモン製剤
骨粗鬆症は女性ホルモンが低下することによって、起こりやすいことは以前に書きました。そこで減った女性ホルモンを補充することで骨量を増やそうというのがホルモン製剤です。
しかし、このホルモン製剤は乳ガン・子宮ガンにかかりやすくなるなどの危険性がともないます。そこで、このホルモン製剤を使うか、そのほかの製剤を使うかどうかは、お医者さんと十分に相談する必要があります。
- 活性化ビタミンD剤
活性化ビタミンD剤は、腸でのカルシウムの吸収の手助けをしますので、それを補充することでカルシウムの吸収を良くし、骨量を増やそうとする考え方です。
日本では大きく2種類「アルファカルシドール」「カルシトリオール」の活性化ビタミンD剤があります。
副作用として、下痢・むかつき・吐き気などがあります。
- カルシトニン製剤
カルシトニンは、ホルモンの一種です。これは骨をこわす働きがある破骨細胞の働きをおさえることがわかっています。つまり骨をこわしにくくするんですね。
これも、大きく2つの種類「サケカルシトニン(シャケから取る)」「エルカルシトニン(ウナギから取る)」があります。スプレー式の点鼻薬になります。
副作用としては、鼻薬ですので鼻の炎症・鼻水などがあります。
- ビタミンK2製剤
以前にも書きましたが、ビタミンK2は骨が破壊されるのを防ぐ作用があります。そのため治療薬として使われています。
副作用としては、便秘などの胃腸障害があります。
- ビオホスホネート製剤
ビオホスホネートは骨の主要なミネラルの1つ、リンの化合物です。これは骨のミネラルを保っているヒドロキシアパタイトというものにとてもくっつきやすい性質を持っているのです。
つまり、ビオホスホネートがヒドロキシアパタイトにくっつき、骨の表面をカバーし、骨をこわす破骨細胞から骨を守ってくれるのです。
このビオホスホネート製剤には
●エチドロネート
●アレンドロネート
●リセドロネート
などがあります。
注意しないといけない事は、これらの製剤を服用するときは、その効果を最大にするために、カルシウムとビタミンDに2つの栄養素も同時に取った方が良いということです。
また、副作用として、下痢・便秘・消化不良などがあります。
- ラネリック酸ストロンチウム
これは比較的新しい治療薬で、今まで書いてきた治療薬と根本的に異なった作用を行います。
今までの治療薬が、骨の破壊をする細胞、すなわち破骨細胞の働きから骨を守る作用だけだったのに対して、この製剤は、その作用に加えて新しい骨の形成をする作用も同時に行うのです。
副作用として、下痢・頭痛・皮膚炎などがあります。また、血栓ができやすくなりますので、血栓ができやすい体質の方は注意が必要です。