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骨粗鬆症のガイドライン、その他おすすめの書籍のご紹介

骨粗鬆症のガイドラインについて


骨粗鬆症は、今でも根治が非常に難しい病気ですが、この骨粗鬆症診療にはガイドラインという一定の予防・治療の道しるべが存在します。



このガイドラインが最初に策定されたのは、今から約10年前の1998年「骨粗鬆症の治療(薬物療法)に関するガイドライン」でした。1度改定されまして、2006年版が発行されていましたが、今回待望の最も新しいガイドライン2011年版が出版になりました。

2011年の骨粗鬆症ガイドラインはこちらで販売されています。 

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン〈2011年版〉


この2011年の骨粗鬆症ガイドラインの目次は以下のとおりになっています。

―目次―

1.骨粗鬆症の定義・疫学および成因
2.骨粗鬆症の診断
3.骨粗鬆症による骨折の危険因子とその評価
4.骨粗鬆症の予防
5.骨粗鬆症の治療
6.続発性骨粗鬆症


特に今回のガイドラインで最も変わったのは、骨粗鬆症薬物治療の開始基準になります。

骨粗鬆症患者は日本では1300万人とも言われていますが、驚いたことにその中で治療を受けているのは約3割ほどにしかいないと言われています。
この大変憂慮される状態に対してもっとたくさんの患者さんが骨粗鬆症治療を受けるようにするように治療開始をしやすくしています。



また、2006年度と同じように骨粗鬆症と判断するのに今までは、主に骨密度を中心に判断していましたが、骨密度だけでは説明できない新たな骨折の可能性を引き出す原因があることがわかりました。

その原因をあげてみますと

1)既存骨折
 (いままでに骨折したことがあるかどうかですね。交通事故などでの骨折はのぞきます)
2)喫煙
3)アルコール多飲(1日日本酒2合以上)
3)両親のどちらかに大腿骨頸部骨折があったかどうか
4)高齢
5)関節リウマチ
6)ステロイド薬の使用

などになります。



喫煙、アルコールなど生活習慣にかかわる項目もありますので、多量の喫煙、アルコールはやはり控えた方が無難だと思われます。