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独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所がこのほどミカンの成分と、骨密度の新しい関連性について報告しています。


独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所は平成15年度より、「三ヶ日町研究」という栄養学調査を実施していたそうです。





この調査は、浜松市北区三ヶ日地域の住民を対象にした栄養疫学調査で、ミカンなどの果物や野菜、またこれらの食品に豊富に含まれるカロテノイドと健康との関係を疫学的に明らかにすることを目的としているそうです。



平成17年度から、新たにこの調査に骨密度調査を加え、約700名の協力を得られた結果、ミカンの成分と骨密度との関連性が明らかになったそうです。





ここではその調査結果を大まかに、わかりやすく説明してみます。



1)ミカンの中に多く含まれているβ -クリプトキサンチンの血中濃度が高い閉経女性ほど、平均骨密度が高い事が分かりました。これは、年齢や身長などの影響を差し引いても高い傾向にあったということです。

つまり、ミカンをより多く食べている閉経女性は平均骨密度が高い傾向にあったということです。



2)反対に、β -クリプトキサンチンの血中濃度が低い人のグループでは、骨密度が低い人の割合が高いことが分かりました。



3)ミカン以外の果物を多くとるグループは、少なくとるグループより、骨密度が低い人の割合が低いことが分かりました。果物を多くとることによって、骨密度が高くなる確率が高い事を示しています。



4)ただし、β-クリプトキサンチン以外のカロテノイドや野菜摂取量ではこのような関連性は見られないそうです。また男性や閉経前の女性においてもこのような関連はみられないそうです。





まとめますと、

ミカンの中のβ -クリプトキサンチンを多く摂取することで、骨密度が高くなる可能性が高くなる。



●ただし、可能性が高くなるのは、閉経後女性に限る。



ということが今回の調査のポイントかと思います。



これから冬になってミカンがおいしい時期になります。ぜひ閉経後女性の方はミカンを多くとる事をおすすめします。

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